彩生堂備忘録


店主:宮内義富、札幌在住。「本の力」「人の力」が必要な時代です。ものごとを、明治以降生まれた様々な思想や文学、社会学、医療や医学、性その他に関する学問・研究など、多面的な物差しで見ていくことの必要性も痛感します。
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さりげない主張だが…

 日々の新聞を読んでいると、情報の洪水の中でふと目が留まる記事や文章が時折ある。

 本日は次の2本(いずれも24日付北海道新聞に載っていたものだ)。

 小谷みどりさん(シニア生活文化研究所)は「従業員が働きやすい環境を」と題して、次のような趣旨のことを言っている。

 日本全国に広がったスーパーやホテルなどの年中無休のサービスは本当に顧客のためになっているのか?それよりも、従業員が働きやすい環境を整備することの方が、良い人材確保やサービス向上につながるのではないか?働き方改革が叫ばれるが、年中無休のサービスにこだわらずとも、家族みんなが過ごす日があってもいいのではないか?

 AIについての専門家として知られる新井紀子さん(教育のための科学研究所代表理事・所長)は、日本語が読めないのに、英語の聞く・書く・話すなどをカリュキュラムに入れたり、プログラミング教育をしても意味がない、まずは教科書を(日本語で)読み、読解するというシンプルな教育とすべき、と主張している(1月9日札幌市内で開かれた講演会で、北海道新聞14日付)。

 新井さんは、こうした考えももとに、読解力を診断するリーディングスキルテストの研究開発を手掛けている、という。

 日々の生活を豊かにし、営々と積み重ねられてきた文化を享受できる能力を身につけていくべきだ。

# by saiseidoh | 2019-02-24 09:53 | 身辺雑記 | Comments(0)

「この地上において私たちを満足させるもの」

 寺尾紗穂「愛(かな)し、読書」(北海道新聞読書欄連載)で寺尾は、ハンナ・アーレントの「どんな悲しみでも、それを物語に変えるか、それについて物語れば堪えられる」という言葉をひいて、次のように述べる。

 「…そもそも物語とは、語る相手がいなければ作れないものではないか。一人の孤独は、家族の絆の物語の影でひっそりと目立たないが、それこそが本来見逃されてはならない、この社会の貧しさのように思う」

 どの人にも物語があり、それを物語れる相手がいること。現代はその事に著しく欠けた社会を形作りつつあるのではないだろうか?

 乙川優三郎「この地上において私たちを満足させるもの」。


# by saiseidoh | 2019-02-03 15:48 | 文学・小説 | Comments(0)

「図書」2月号届く

夢や希望が薄くなった昨今の日本で、私的に束の間の至福感を得るのは、岩波の「図書」が届き、パラパラと眺め、読むひと時だ。

2月号。表紙の絵を描く司修は今回、「ゴッホの手紙」を取り上げている。私も主には高校〜20代前半頃だろうが、繰り返し繰り返し読み返した文庫だ。

「ニューヨークの南方熊楠」、三木成夫も登場する「『堀越千秋画集』を創る」、そして原民喜を巡る「京橋川の畔で」…歴史上を生きたさまざまな人生、人と人との関係、その結び付きの深さ、思いの深さに言葉もない。

ネットなどには決してこうした情感や情動は産み出し得ない。

本を読む習慣を市民、民衆から奪ってはならない。

# by saiseidoh | 2019-01-31 20:27 | 身辺雑記 | Comments(0)

「未来に希望が持てないなら…」

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美輪明宏さんが「婦人公論」2月12日号に「未来に希望が持てないなら 日本文化を振り返ってごらんなさい」という文章を書いているようだ。

内容は未読なのでわからないが、確かに現在の日本の状況はどこを切り取っても「未来に希望は持てない」と映る。

しかしそれなら、これまで先人らが築いてきた「日本文化を今一度振り返ってみたら…」と美輪さんは言っているのかも?日本文化の多彩さは先人らが苦しみ、悩んできた中から絞り出すようにして生まれ、残ってきた、というならそれはそれで真実だろう。

一方で、どの民族にも同様に苦闘してきた歴史があり、そこから文化も育んできただろう。

文化はどの民族にとってもとても大切なものだろう。

# by saiseidoh | 2019-01-24 19:56 | その他 | Comments(0)

「逍遥通信」第3号のご案内

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 「逍遥通信」第3号の目次です。

 届かない人には届かないかもしれませんが、(心に)届く人にはぜひお読みになっていただきたいと思います。発行責任者の澤田展人さんの志しと近いと確信するのですが、地域発、無名者、日々生き方を模索する人、権力を持たない(かざさない)人々の声を拾い上げ、細々とでも一つの潮流になれれば、と考えます。

 ご連絡、お問い合わせ等はsoft22good@yahoo.co.jp 宮内義富まで。

# by saiseidoh | 2019-01-16 11:16 | 身辺雑記 | Comments(0)

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