彩生堂備忘録


店主:宮内義富、札幌在住。「本の力」「人の力」が必要な時代です。ものごとを、明治以降生まれた様々な思想や文学、社会学、医療や医学、性その他に関する学問・研究など、多面的な物差しで見ていくことの必要性も痛感します。
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「自分の作りたい本」

 北海道出身で多少の関心はあったのだが、ノンフィクション作家、久田恵さんの感慨に改めて、なるほどそうだな、と共感を持つ。

 「…これからは自分の作りたい本は自分で作る時代に入ったのだ、と…」(15日付、北海道新聞夕刊”人生つれづれ”)

 自らが必要とする情報や災害に関わる情報などは主体的に…などと語られることはある。しかし、久田さんの文章は自らが高齢期を迎え、さまざま体験した中から発せられる、出版をめぐっての、感慨である。

 これは本や出版だけに限らない。売れそうなものだけを追い過ぎ、自分たちが出したいものや価値ある本を作ることをしない(主流を担う人々が)。世の中に残すべきもの、価値あるものを追わず、目先のことだけにとらわれる。いつからこんな風潮が強く広まったのか?

 少なくても本や出版界(の主流派には)期待はできないと考える。どうでもよい、無価値なものだけが幅を利かせ、良いものは駆逐される。本来、そうあってはならないことだ。

 自分が良い、と信じたもの、信じた本は自分自らが作り、自分の責任において広めていくしかない。つくづくそう思う。


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# by saiseidoh | 2018-11-16 20:16 | その他 | Comments(0)

復刻出版(2018年11月)

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「田村清遺稿集 いのちの泉」の復刻にようやく目処が立ってきた。この本を昭和10年に刊行した「喜の音(よろこびのおとずれ)」社・浅見仙作のお孫さんが見つかり、連絡を取り合うことができた。

しかし、全ての材料(主に紙ということになる)を業者から購入し、何から何まで手作りで製作するというのは予想以上に困難なことだ。世の中の動きがデジタルメインで、紙などを入手する店舗等も専門店は極端に少なく、巨大企業か、チェーン店の類ばかり。

小回りが利き、使い勝手の良い取引など、夢の夢だ。それでも動き回ると、さまざまな人との出会いは多い。

年明け新年から全国販売を目指す。

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# by saiseidoh | 2018-11-15 17:38 | 身辺雑記 | Comments(0)

第52回北海道新聞文学賞に澤田展人氏

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昨日は仕事が休みの日だったので、毎日配達される北海道新聞朝刊を読むのが夕方になってしまった。一面を見て驚いた。最近、「逍遥通信」第3号に向け、やり取りしている澤田展人さんが北海道新聞文学賞を受賞した、とある。

選考委員を務める川村湊氏や久間十義氏らの評価も高く、絶賛に近い。素晴らしいことだ。もちろん、ものを書く人間として賞を受けるのは、誇りではあるが、引き続き、自分らしい作品を、という念はますます強くなるだろう。

受賞作“ンブフルの丘”は原稿用紙400字で570枚の長編。昨年の「逍遥通信」に掲載され、私も昨年の読後、大変な力作と驚いた。北海道と沖縄を舞台に、社会の底でもがき、希望を求める人々を描いている。

「逍遥通信」第3号は12月には発行予定です。

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# by saiseidoh | 2018-11-01 07:46 | 文学・小説 | Comments(0)

岩波新書創刊80年記念「はじめての新書」

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「図書」10月号と同時に岩波新書創刊80年を記念して「はじめての新書」も届いた。いつもの悪癖でしばらく読まずに放っておいたが、役所の用事や買い物ついでに持ち歩き読んでみると、これが素晴らしく面白い。

そこに寄せられた文章の数々が、一人ひとりの新書にまつわる思い出や若き日に経験した事ごとを如実に表している。本を読むこと(ここでは新書だが)の素晴らしさ、意義がよくわかる。ネットやデジタルではとても伝わらない体(てい)の新鮮さ、奥の深さだ。

改めて、書架に残っている岩波新書を掻き集め数えると50冊ほどあった。過去には数倍程度の岩波新書があったはずだが、いつの間にか書架から消えている。

「はじめての新書」の文章を読むと、読んだ本も多く、そして未読のものもある。再び三度読んでみたい。さまざまな経験を重ねてきた今なら、かつての何倍も深く、楽しく読めるような気がする。

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# by saiseidoh | 2018-10-11 21:11 | 出版社 | Comments(0)

「水俣 そしてチェルノブイリ」

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 北海道胆振東部地震の影響で一時延期したオホーツク行を9月末に実現した。

 しかし、現地に着くころ、義父がふらつき等の症状で脳外専門病院に救急搬送された、との連絡を受けた。本来であればすぐに戻るべきところ、今回は義兄(長男)に入院手続きなどを委ねた。容態が急変したのは1日半を経過したころから。深夜に病院から緊急コールが何度もあり、義父は未明にあの世に旅立った。満90歳だった。

 それから葬儀準備、通夜、告別式…等々、嵐の日々が過ぎた。

 そんな慌ただしい中、妻が眼の調子が少しおかしい、と言うので、眼科病院に付き添った。待ち時間がかなりあり、近場の弘南堂書店に久しぶりに立ち寄った。

 柳田耕一「水俣 そしてチェルノブイリ」(径書房)、大田昌秀「血であがなったもの」(那覇出版社)の2冊を購入。


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# by saiseidoh | 2018-10-07 07:58 | ノンフィクション | Comments(0)

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