彩生堂備忘録


店主:宮内義富、札幌在住。「本の力」「人の力」が必要な時代です。ものごとを、明治以降生まれた様々な思想や文学、社会学、医療や医学、性その他に関する学問・研究など、多面的な物差しで見ていくことの必要性も痛感します。
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資本主義の「終わりの始まり」

 新刊本を購入するお金も、読む時間もままにならない(笑い)。毎日の新聞に書籍広告は溢れかえっていて、いつも残念な思いをする。読んだつもり、で興味深い本を拾い上げてみた…。

 今日取り上げたこの書籍、ギリシアの映画監督、故テオ・アンゲロプロスが遺した、という言葉が印象的だ。

  「問題は、経済というものさしが、政治も倫理も美学も決めてしまう物語の中に私たちが生きていることだ」

  「今は未来が見えない。私たちは待合室で扉が開くのを待っている。地中海諸国が、扉を突き破る最初の地になるだろう」

 その先に広がるのは、人間同士の交わりがすべての基本となる世界だ、という。

 グローバル化の中でギリシアやイタリアなど、地中海諸国の形勢は最近は極めて悪い。通常のマスコミ報道を見ている限り、私たちもほとんどその論調に同調してしまいがちだ。「怠け者ばかりの国家だから、そうなる…」「とんだお荷物国家だ」…。

 内実は本当にそうなのだろうか?歴史や社会、今起こりつつあること…それらをキチンと検証しなければ、無責任なことは言えないし、真実は見えてこないのではないか?

 グローバル化にしか世界は突き進めないのか?いや、違う道もあるのではないか?

 問われているのは、歴史や事実を検証する作業であるし、それを支える思想ではないのか?人類の長い歴史と叡智を地中海諸国やわが日本にも当てはめてみないとならない。何もこうした作業は専門家のみに委ねておくべきものでもないだろう―。

 優れた芸術家の予言や直感はあながち間違うことは少ないのではないか?そこから学ぶべき私たちの責任は重いと言わざるを得ない。

 ※ 『資本主義の「終わりの始まり」』(藤原章生著、新潮選書)
 
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by saiseidoh | 2013-03-09 08:48 | 歴史 | Comments(0)

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