彩生堂備忘録


店主:宮内義富、札幌在住。「本の力」「人の力」が必要な時代です。ものごとを、明治以降生まれた様々な思想や文学、社会学、医療や医学、性その他に関する学問・研究など、多面的な物差しで見ていくことの必要性も痛感します。
by saiseidoh
プロフィールを見る
画像一覧

カテゴリ:文学・小説( 129 )

第52回北海道新聞文学賞に澤田展人氏

d0289139_07313819.jpeg
昨日は仕事が休みの日だったので、毎日配達される北海道新聞朝刊を読むのが夕方になってしまった。一面を見て驚いた。最近、「逍遥通信」第3号に向け、やり取りしている澤田展人さんが北海道新聞文学賞を受賞した、とある。

選考委員を務める川村湊氏や久間十義氏らの評価も高く、絶賛に近い。素晴らしいことだ。もちろん、ものを書く人間として賞を受けるのは、誇りではあるが、引き続き、自分らしい作品を、という念はますます強くなるだろう。

受賞作“ンブフルの丘”は原稿用紙400字で570枚の長編。昨年の「逍遥通信」に掲載され、私も昨年の読後、大変な力作と驚いた。北海道と沖縄を舞台に、社会の底でもがき、希望を求める人々を描いている。

「逍遥通信」第3号は12月には発行予定です。

[PR]
by saiseidoh | 2018-11-01 07:46 | 文学・小説 | Comments(0)

大江健三郎「政治少年死す」

d0289139_08112098.jpeg
 作家、星野智幸氏が大江健三郎「政治少年死す」について書いている(本日付、朝日新聞文化・文芸欄)。「57年間も封印されていると、時代は一巡りして、過去の作品のはずなのに、現代にふさわしい新作のようにさえ思える。…」

 大江健三郎の作品は学生時代、理解できないままに、「格好をつけるようにして」読んでいた。それでも、やはり「芽むしり仔撃ち」「死者の驕り」「飼育」など、初期作品は鮮烈な読書経験として刻まれている。

 「政治少年死す」はきっと未読だが、この星野氏の文章によって、ぜひ読みたいと思う。講談社発行の「大江健三郎全小説」第3巻で読めるようだ。


[PR]
by saiseidoh | 2018-09-02 08:13 | 文学・小説 | Comments(0)

「近代文学研究叢書」

d0289139_07110897.jpeg
d0289139_07112652.jpeg

 いつもの弘南堂書店で見つけた「日本近代文学研究叢書」という本が素晴らしい。手に入れた35巻目では巌谷小波、宮沢賢治、新渡戸稲造ら5人の人物を取り上げている。

 それぞれの人物の来歴、業績、その他が現地調査などをもとに詳細にまとめられている。資料年表が詳細で、それを一覧すると、それぞれどういった研究者や作家、関係者が雑誌その他の媒体に文章・論文を寄せているかもわかり、研究者、好事家には必携のような作りでもある。丁寧・詳細な作りに驚く。

 昭和女子大学近代文学研究室(近代文学研究所)というところから昭和47年に刊行されている。とても貴重な書籍だと思うが、北大文学部(図書館)除籍本のようだ。

[PR]
by saiseidoh | 2018-08-19 07:13 | 文学・小説 | Comments(0)

「辻村もと子 人と文学」

d0289139_18092637.jpeg
d0289139_18095209.jpeg
 第1回樋口一葉賞を昭和19年に受けて後、2年後の40歳で亡くなった辻村もと子のことはだいぶ前の道新日曜版で初めて知った。もと子は、戦前から戦中にかけて創作を続けその将来を嘱望されていた。

 その辻村もと子の文学活動と生涯をまとめた「辻村もと子 人と文学」(いわみざわ文学叢書第二集)を弘南堂書店の均一棚で見つけた。しかも、内容が素晴らしい。

 奥付を見ると、もと子のふるさと、岩見沢で「いわみざわ文学叢書」として企画され、昭和54年に刊行されている。著者は詩人で、もと子の臨終の床に短編集「風の街」を届けたという加藤愛夫氏。そうした接点と交友があり、その成果がこの本にははっきりと現れている。

 そこに綴られたもと子の作品と生涯の関係、岩見沢や北海道の風土・自然の姿など、詳細に、そして的確に記されていて、とても印象深い文章と著作だ。


[PR]
by saiseidoh | 2018-08-16 09:19 | 文学・小説 | Comments(0)

「逍遥通信」

d0289139_08290611.jpeg

 本日付の北海道新聞読書欄で「逍遥通信」と発行人である澤田典人さんが紹介されている。

[PR]
by saiseidoh | 2018-06-24 08:31 | 文学・小説 | Comments(0)

文芸誌広告

d0289139_11415173.jpeg
各誌6月号の書籍広告が載っている。

▼高村薫「小説の現在地とこれから」(身体性が後退し、文体が消えた文学に未来はあるのか)
▼熊野純彦「いま、なぜマルクスか?」
▼柄谷行人「私ではなく、風がー津島佑子の転回」


[PR]
by saiseidoh | 2018-05-09 11:46 | 文学・小説 | Comments(0)

「人脈北海道 ー作家・評論家編ー」

d0289139_17243100.jpeg
 弘南堂書店に行けない状態がもう2ヶ月ほども経っただろうか。今日同書店に久し振りに寄った。

 本日は「人脈北海道 ー作家・評論家編ー」(北海道新聞社)のみ購入。昭和49年道新連載を経て刊行された本のようだが、その当時現存し、活躍している作家・評論家ということで、寺久保友哉や木原直彦らの名前や業績、作品などについても触れられている。


[PR]
by saiseidoh | 2018-04-19 17:32 | 文学・小説 | Comments(0)

「新装版 苦海浄土」読了

d0289139_09550196.jpeg
d0289139_09551868.jpeg
読み終えた。

石牟礼道子が居なかったらこの物語は私たちに届かなかった。

[PR]
by saiseidoh | 2018-04-15 09:56 | 文学・小説 | Comments(0)

「林京子の文学」

林京子の文学―戦争と核の時代を生きる

熊 芳/インパクト出版会

undefined


 最近も触れたように林京子の作品は近く読んでみたい。

               ※

 東野圭吾「ナミヤ雑貨店の奇蹟」(角川文庫)を読まざるを得なくなり、数日かけて読んだ。身近では評判が良いようだが、“底が浅い”としか言いようがない。確かに飽きずに読めるのだが、人間理解に対する深度が私には物足りなさすぎる。雑談の中では、この本を読んだ、映画を観た、という人たちに対し、そんな失礼なことはとても言えないが…(笑い)。

 林京子、そして今読んでいる石牟礼道子「苦海浄土」などと比べる必要もないのだが、人間の心に届く深さの度合いがまるっきり違う。




 

[PR]
by saiseidoh | 2018-03-11 09:28 | 文学・小説 | Comments(0)

「新装版 苦海浄土」

d0289139_13334592.jpeg

 本や音楽、映画…にもさまざまあって、読み方・聴き方・観方も人それぞれだろうが、ラストスパートにさしかかった(高齢の域に達しつつあるので、ラストスパートという言い方も何なのだが…)私の中ではやはり読むべき本、聴くべきものなどは選んでいきたい。そんな気分の昨今だ。

 久しぶりに本を買う気分になったので、今回は次の3冊のうち、書店に在庫があるものを、と思い定めた。林京子「長い時間をかけた人間の経験」(講談社文芸文庫)、山本義隆「近代日本一五〇年ー科学技術総力戦体制の破綻」(岩波新書)、石牟礼道子「新装版 苦海浄土」(講談社文庫)。

 優先順位も書いた通り。残念ながら林京子さんの本はなかったので、かねてから読もうと思いながら手にしていなかった「苦海浄土」にした。山本義隆「日本近代…」も近々読まなければ、と思う


[PR]
by saiseidoh | 2018-03-08 13:53 | 文学・小説 | Comments(0)

外部リンク

フォロー中のブログ

ホクレレ2

最新のコメント

先日、大橋巨泉についてブ..
by プログレ at 20:12
本当にそうですね。東京に..
by saiseidoh at 20:15
乾ききった魂に、沁み込ん..
by JUNNKO at 12:17
私も同じかもしれません。..
by Takeshi at 23:24
 評論、というほどの事は..
by saiseidoh at 12:43
日経の文化欄を好むもので..
by Takeshi at 12:12
私も一度、登山で行ったこ..
by プログレ at 16:10
 コメント有難うございま..
by saiseidoh at 21:34
世の中ではびっくりするほ..
by saiseidoh at 20:20
ブログにコメント書くの初..
by きょうこ at 21:55

メモ帳

最新のトラックバック

venushack.com
from venushack.com
www.whilelim..
from www.whilelimit..
www.whilelim..
from www.whilelimit..
http://while..
from http://whileli..
http://www.v..
from http://www.val..
浮世絵の誕生・浮世絵の歴..
from dezire_photo &..
電子貸本Renta!で評..
from 最新お得情報

検索

ブログパーツ

最新の記事

「自分の作りたい本」
at 2018-11-16 20:16
復刻出版(2018年11月)
at 2018-11-15 17:38
第52回北海道新聞文学賞に澤..
at 2018-11-01 07:46
岩波新書創刊80年記念「はじ..
at 2018-10-11 21:11
「水俣 そしてチェルノブイリ」
at 2018-10-07 07:58

ファン

ブログジャンル

本・読書
北海道