彩生堂備忘録


店主:宮内義富、札幌在住。「本の力」「人の力」が必要な時代です。ものごとを、明治以降生まれた様々な思想や文学、社会学、医療や医学、性その他に関する学問・研究など、多面的な物差しで見ていくことの必要性も痛感します。
by saiseidoh
プロフィールを見る
画像一覧

「精神医療」(精神医療編集委員会)

d0289139_20125255.jpg

 精神医学や精神医療は大きな曲がり角に立っていると思われる。

 明治時代、西洋医学が導入され、精神医学や医療も呉秀三(当時、東大医学部教授)の座敷牢・ヒューマニズム?の時代から、戦中・戦後、収容主義、そして最近の地域主義へ…という大きな流れ。

 しかし、最近の地域主義も入院医療や治療主義に大きく依存しており、消費者の視点からは時代と食い違い、あるいは、見方によればかけ離れているようにも見える。

 批評社刊のこの雑誌『精神医療』はこうした課題を冷静に考えるにあたり、その視点を示唆してくれるように思われる。

 創刊号(1992年6月)には、「巻頭言」=より深く、より広い改革をめざして、「座談会」=転換期の風景と精神医療の現在(島成郎+西澤利朗+野口昌也+広田伊蘇夫+松本雅彦+森山公夫+藤沢敏雄)…などが掲載されている。

 創刊から20年を超え、その存在意義はますます増しているように思う。

にほんブログ村 本ブログ 古本・古書へ
にほんブログ村
[PR]
by saiseidoh | 2013-07-31 20:23 | 医学・医療 | Comments(0)

GLAY、そして函館

 
d0289139_165365.jpg

 GLAYが故郷・函館で初めて2日間にわたるライブを開いている。地元のブロック紙、北海道新聞本日付で昨日のもようをまず紹介する。

 GLAYと言えば、当方も2001年8月、石狩市青葉公園特設ステージで開かれたGLAY EXPOに家族で出かけてきた。学生時代の4年間を函館で過ごしたので、函館出身ということだけでメジャーデビュー以来ずっと関心を寄せてきた。
 
d0289139_1612533.jpg

 何十年(?)か後に彼らの素晴らしい伝記本の類を期待するが、今は彼らのバンド・スコア2冊を保管している。

 函館つながりで、現状の同市内に古書店・古本屋はどの程度あるのか、と調べる。ネットの情報には限りがあるが、残念ながら古書店はほとんどないような感じです(○ックオフ系は複数ありますが…)。宮前町に第一書店というのが辛うじてあるような気もしますが…。宮前町といえば当方が学生時代に暮らした街。

 古本屋通いも足繁く繰り返していたので、きっと第一書店もかなり訪れているはずだと思う。しかしあまりに大昔なので記憶が定かではない(笑い)。それより何より、GLAYの故郷で、歴史と伝統あるレトロな函館にまともな古書店がこれほどまでになくなってしまっていることがとても寂しいですね。

 d0289139_16222796.jpg
[PR]
by saiseidoh | 2013-07-28 16:31 | サブカルチャー | Comments(0)

(石狩市)厚田資料室

d0289139_1818322.jpg

 当別の亜麻畑、厚田漁港の朝市、そして厚田資料館…などに行ってきました。

 久しぶりに行ってみると、いつの間にか厚田村や浜益村は石狩市厚田区、石狩市浜益区!になっているんですね。少しびっくりです。そして、最終訪問地が石狩市厚田資料室。
 
d0289139_18232582.jpg

 ここには厚田村出身、ゆかりの子母澤寛(作家)、戸田城聖(宗教家・教育者)、佐藤松太郎(鰊漁網元)、吉葉山潤之輔(相撲・横綱)の4人をパネルや資料、本などで紹介しています。冒頭の写真は鶴見俊輔が戸田について書いた(語った?)『かくれ佛教』(2010年、ダイヤモンド社)。
 

 子母澤寛も多数の刊行物が展示され、そして改めて彼の生い立ち、歩んだ道を知りました。入館料は200円。私たち庶民にはお手頃の入館料です(笑い)。

 今日は厚田漁港の朝市、厚田蕎麦まつり…なども開かれ、漁港近くの寿司屋(かねとも寿司)なども見学してきましたが、地域の活性化とともに、地域地域にこうした資料館があることの良さ・大切さを改めて感じました。資料室パンフレットにはこう書いてあります。

 「区民を中心とする…ニューアル構想策定協議会が、石狩市との協働により…平成21年8月、…市民の反応をつかむとともに、本格的なリニューアルに取り組みました。」
 
d0289139_18394815.jpg
d0289139_1840112.jpg
d0289139_18401954.jpg
d0289139_18403846.jpg
d0289139_18404870.jpg
d0289139_18405712.jpg


にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村

にほんブログ村 地域生活(街) 北海道ブログへ
にほんブログ村
[PR]
by saiseidoh | 2013-07-27 18:46 | 街(町)歩き | Comments(0)

モノアミン仮説

d0289139_19584844.jpg

 統合失調症や気分障害の原因として「モノアミン仮説」というのが提唱されて久しい。というよりはその仮説に基づき、種々の向精神薬が開発されてきたし、医療現場では多く使われている。

 しかし、この仮説が正しいのかどうか…。正しいとしても、薬が適切に処方されているのか…。この仮説の中身は製薬メーカーのホームページほか、ネット上、あるいは関連本を見ていただきたい。問題なのは、この仮説が医学・医療界では常識のように扱われ、疑問を投げかける方がおかしい、といった状況なのに、異を唱える声が消費者側に強いことだろう。

 この「日本近代精神科薬物療法史」(風祭元著、アークメディア)は当然医学・医療側から書かれたものだが、この仮説にも一部言及し、薬の開発の歴史、療法の概略が主に歴史的な観点から触れられている。※この本では仮説のメカニズムにはそれほど触れていません。

 医療問題に力を入れる読売新聞は昨年から“精神医療ルネサンス”としてシリーズで長期にわたり、精神科で処方される薬や抱える課題を追い続けている(佐藤光展記者、継続中)。

 昨年刊行された『心の病の「流行」と、精神科治療薬の真実』(ロバート・ウィタカー著、福村出版)という本もある。ADHD(発達障害・注意欠如・多動性障害)など児童・思春期の課題も絡んできて、薬の問題は相当に悩ましい。

 何が事実で、適切なのか、何が不適切で、いかに正しく対処すべきなのか。冷静に検証すべき大きな課題のように思うのだが…。当方も粘り強く勉強に励みたい。

にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村
[PR]
by saiseidoh | 2013-07-25 20:07 | 医学・医療 | Comments(0)

レトロ&モダーンな造形

d0289139_2056893.jpg

d0289139_20563178.jpg

 レトロで、かつモダーンな造形から学べることは多い。デザインで言えばレトロな造形だろうが、考え方ということであれば歴史から学ぶこと。

 そんな訳で、明治期から大正、昭和の絵はがきや生活小物、古資料等の紹介にも力を入れていきたい。

 まずは、北海道開道50周年記念で開かれた北海道博覧会。同展覧会は、1919年(大正7年)8月1日から9月19日まで札幌、小樽市内で開催され、建物総数57棟、出品点数2万1千点余りで、朝鮮、樺太、台湾を含め1万1千点以上の出品があった、という地方博としては空前の規模だった、とか。

 写真で紹介したのは、富山県特設館と北極塔という建物2棟。

 にほんブログ村 本ブログ 古本・古書へ
にほんブログ村


にほんブログ村
[PR]
by saiseidoh | 2013-07-22 21:10 | その他 | Comments(0)

『グローバル化と福祉国家と地域』

d0289139_2061198.jpg

 一昨日、久しぶりに自転車で町巡りをしてきた。かつて明治時代から昭和40年頃まであった帝国製麻新琴似工場跡地の、札幌市北区麻生地区。当時を偲ばせるものは何もない。東京ドーム6個分の敷地だったというが、今は麻生球場や公営住宅で、面影の片鱗すらない。
d0289139_2014045.jpg

 亜麻から作られるリネンは大半が化学繊維に取って代わられたが、その盛衰は、歴史を少しでも調べてみると、当時の政治や国家の方針が強く影響しているようにも思う。

 少し足を伸ばして、ブックオフ北41条店へ。件の『グローバル化と福祉国家と地域』(渋谷博史他編著、学文社)をゲット。早速、2日間かけて読みました。

 大学研究者による共著。一般向けの学術書、あるいは同テーマのテキスト、といった趣きで、抑えた筆致ながら大変示唆に富む。

 曰く、「人間回復のための分権化」のためには地域及び地域に住む人々が「自立と自律、自己責任」を覚悟を持って実現しなければならない…(私的な意訳です)云々。

 そして、考えるヒントとなる作品として村田喜代子の小説『蕨野行』なども取り上げられている。

 データが多用されている本ですが、示唆深いですね。

にほんブログ村 地域生活(街) 北海道ブログ 札幌情報へ
にほんブログ村

にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村
[PR]
by saiseidoh | 2013-07-21 20:33 | 経済・経営 | Comments(0)

北の紫陽花寺・第42回郡来まつり

 札幌から日本海沿いの共和町・泊村を訪ねて来ました。

 最初は北の紫陽花寺と呼ばれる共和町の明善寺。共和町役場にも程近く、“かかし古里館”と今では歴史的遺産となっている小学校校舎の向かい側のお寺です。
 
d0289139_10321650.jpg
d0289139_10325265.jpg
d0289139_10325395.jpg


 確かに見事な、さまざまな彩りの紫陽花が満開です。
 

 その後、第42回郡来まつり(泊村)会場。歌謡ショーと海辺の花火大会を楽しみました。歌謡ショーは5人のゲスト。大月みや子、村松和子、北原ミレイらベテラン陣です。それぞれにこれまでの人生の歩みと、よい味を出していました。素晴らしい!
 
d0289139_10382410.jpg


 >★「本の彩生堂」のホームページを開設いたしました。お時間がある時にのぞいていただくと幸いです。  ⇒本の彩生堂

にほんブログ村 地域生活(街) 北海道ブログへ
にほんブログ村

にほんブログ村 本ブログ 古本・古書へ
にほんブログ村
[PR]
by saiseidoh | 2013-07-21 10:48 | 街(町)歩き | Comments(0)

札幌市立図書館・札幌医大図書館

d0289139_18183257.jpg

 調べることがいくつかあり、札幌市立中央図書館と札幌医科大学附属総合情報センター(図書館)を利用してきた。

 市立図書館利用にはだいぶ慣れました。いつ利用しても気落ちよく、閲覧その他のサービスが利用できます。本日はさっぽろ資料室=郷土資料コーナーを初めて訪問。さすがに北海道内関係の文献・資料がズラリと揃っています。

 次も初めての札幌医大附属図書館です。ここは当然ですが、学内の学生、教職員の利用が基本です。ただし、北海道内の医療従事者なら利用はできます。当方もこの範疇の端くれということで、利用できました。
 
d0289139_18314980.jpg

 当然ながら医学関連の文献、論文は膨大に揃っています。当方はそちらとは関係ありませんが…。入口のインターフォンで係の方に通路を開けていただき、その後は医療従事者である証明書を提示、あとは普通の図書館利用と同じでした。コピーも自由で、館内は静かで、利用しやすいです。

 かつて札幌医大界隈は仕事でよく歩いていました。久しぶりに訪れ気がついたのですが、大学地区にふさわしい古本屋がありました。写真の古本屋が「ブックハウスQ」。学術書などお堅い本が多いという訳ではなく、若者が好みそうなサブカルチャー系の本など、比較的いい本が結構あります。
 
d0289139_1841776.jpg

 渡辺京二「逝きし世の面影」 (平凡社ライブラリー) を発見しましたが、持ち合わせがなく、購入はしませんでした。そのほか、全分野にわたり、いい本、面白い本が揃っています。

 にほんブログ村 本ブログ 古本・古書へ
にほんブログ村

にほんブログ村 地域生活(街) 北海道ブログ 札幌情報へ
にほんブログ村
 
[PR]
by saiseidoh | 2013-07-19 18:46 | 図書館・資料館 | Comments(0)

亜麻まつり・「亜麻百年」

d0289139_19535153.jpg

 「第6回亜麻まつりin当別」に出かけてきた。7時~13時30分までのイベントの意味が現地に行って初めてわかった。

 現地に着いたのが2時近く。会場の旧東裏小学校に行くと、「もう終わりましたよ」。そこで畑ぐらいは見れるだろう、と車を走らせるが、亜麻畑を発見できない。田舎の道なので、距離感も掴めず、同じ道を行ったり来たり…で四苦八苦。農作業をする数人の方々に聞いて、畑をようやく発見しました。

 しかも、やはり亜麻の花は朝早くから午前中に咲く、とのことで、午後の畑は色どりは少し寂しい。来てみて初めていろいろな事を学びました。

 改めて、亜麻について調べると、こんな本があります。

 ・原松次『北海道における亜麻事業の歴史』噴火湾社、1980
 ・養賢堂版『作物大系第10編繊維類・莚蓆料類』養賢堂、1962
 ・山田酉蔵『亜麻百年』金剛出版、1967
 ・森周一『製麻』ダイヤモンド社、1949
  ………

 また、北大名誉教授で三島徳三さんという方が『いま、なぜ亜麻なのか―製麻業復活への期待―』(名寄市立大学・市立名寄短期大学道北地域研究所「地域と住民」第26号抜刷・2008年3 月)という興味深い論考をまとめています。

  この三島さんは「TPPと日本の選択―「投資立国」化と「歴史的円高」の中で考える」という示唆に富む著書もあります。

 亜麻。化学繊維が全盛を極めていなかった昔、麻など、植物繊維由来の布が愛用されていたことは知っていました。そして、亜麻もその一つだった、ぐらいの知識はありましたが、これほどに奥深く、これから再度クローズアップされるのではないか、ということはわかりませんでした。北海道内で話題が出始めている亜麻や亜麻祭りなどはこうした一連の時代の要請なのかもしれません。
d0289139_2017271.jpg


TPPと日本の選択―「投資立国」化と「歴史的円高」の中で考える

三島 徳三 / 筑波書房



にほんブログ村 地域生活(街) 北海道ブログへ
にほんブログ村

にほんブログ村 本ブログ 古本・古書へ
にほんブログ村
[PR]
by saiseidoh | 2013-07-14 20:23 | 歴史 | Comments(0)

統合失調症に治療は必要か?

d0289139_1932780.jpg

            「ジョブコーチ入門」

 最新刊という程ではないが、今年春、『統合失調症のひろば』(日本評論社)という専門誌が創刊された。通巻1号、と書かれているから間違いはないだろう。

 その特集タイトルが“統合失調症に治療は必要か?”。ここ10数年、間接的ながら障がいを抱えた方々に接する機会が多く、このタイトルはあながち的外れではない、と思い始めている。治療は治療として必要ではあっても、自ずからその限界があり、治療に過大な期待を寄せることは禁物だ。それよりも力を入れるべきはリハビリだったり、地域で共に過ごせる環境を少しずつでも造り上げることではないだろうか?

アマゾンのカスタマーレビューでもある家族の方は(この本で紹介されている)村上医師が「そばにたたずむこと」と書いていることに実体験として共感を示している。これは統合失調症はもちろん、発達障害、うつその他障がい者全てに共通するのではないだろうか…。

 国は障害者総合福祉法のスタートで就労支援にもかなりの力を入れ始めている。しかし、就労にまで至れない人も多い。福祉的就労や地域で生活すること自体がその人の自己実現につながるような、豊かな地域づくり、魅力的な福祉的就労先の開拓なども必要ではないだろうか?

 そのためには医療にかなりの比率で流れ込んでいる国家予算を福祉や地域づくりなどの方へと少しずつでも重い舵を切っていかなければならないと思う。政府はじめ、関係者にそうした覚悟があるか?

統合失調症のひろば 1 統合失調症に治療は必要か? (こころの科学 Special Issue)

日本評論社



にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村
[PR]
by saiseidoh | 2013-07-11 19:09 | 医学・医療 | Comments(0)

外部リンク

フォロー中のブログ

ホクレレ2

最新のコメント

先日、大橋巨泉についてブ..
by プログレ at 20:12
本当にそうですね。東京に..
by saiseidoh at 20:15
乾ききった魂に、沁み込ん..
by JUNNKO at 12:17
私も同じかもしれません。..
by Takeshi at 23:24
 評論、というほどの事は..
by saiseidoh at 12:43
日経の文化欄を好むもので..
by Takeshi at 12:12
私も一度、登山で行ったこ..
by プログレ at 16:10
 コメント有難うございま..
by saiseidoh at 21:34
世の中ではびっくりするほ..
by saiseidoh at 20:20
ブログにコメント書くの初..
by きょうこ at 21:55

メモ帳

最新のトラックバック

venushack.com
from venushack.com
www.whilelim..
from www.whilelimit..
www.whilelim..
from www.whilelimit..
http://while..
from http://whileli..
http://www.v..
from http://www.val..
浮世絵の誕生・浮世絵の歴..
from dezire_photo &..
電子貸本Renta!で評..
from 最新お得情報

検索

ブログパーツ

最新の記事

「自分の作りたい本」
at 2018-11-16 20:16
復刻出版(2018年11月)
at 2018-11-15 17:38
第52回北海道新聞文学賞に澤..
at 2018-11-01 07:46
岩波新書創刊80年記念「はじ..
at 2018-10-11 21:11
「水俣 そしてチェルノブイリ」
at 2018-10-07 07:58

ファン

ブログジャンル

本・読書
北海道